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だれにも奪えないもの  ~検品、縫製直し、検針、色止めのスキル~

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FROM:飯田雅章
篠崎本社より

馬鹿の一つ覚えのように篠崎本社より、と書いていますが本当はもっといろいろな場所からブログを更新するほど東奔西走するつもりでこの書き出しにしたわけですが、どうも出不精でいけませんな。


旧正月を間近に控え、ネットからの問い合わせが非常に増えてきました。

納品前検品分の不備による全量再検品、レディースPTのウエストの寸法だし、ペット服のX線検針、原反の湿摩擦半級上げ、綿の帆布のトートの乾摩擦改善、顔料プリントの移染防止、パジャマの検針、一度に6案件が押し寄せてきました。

こうしたお問い合わせは、余裕がある物などなく、ほとんど全てが不測の事態なので急ぎばかり。

当然ですよね!

わかっててこういうものを作るわけないのだから。

そして、事故みたいなものだからお金もかけたくない。

急いでほしくてお金もできるだけ払いたくない!というわけでお問い合わせをして頂くお客様はみなさん申し訳なさそうにしています。

こちらも何とか役に立てれば、と思うからなるべく廉価に速く作業できる方法を試行錯誤します。

通常の検品をする際にも、大したことがない不良個所を見つける検品会社より品質表示が正しくないことを絶対に見逃さない検品会社の方が、さすがに検品のプロはちがうな、と安心してお預けいただけます。

ウエストの寸法を出すには、それなりの経験と繰り返し加工してきた実績がなくてはできるものではありませんが、きれいにできた時にはお客様は皆ホッと胸をなでおろしてくれます。

検針は、機械さえ空いてればできるし、通常のローラー検針は、うちには4台あるから大抵何とかなります。
それに、検針機の反応があり、X線検査まで移行した時には、針を検出することもできます。
危険物を完全に(本当は完全とは言えませんが)除去できた瞬間です。
折れた小さな針先をお客様にお見せ出来た時には、この仕事をしていてよかったと思えます。

色止めに関しては相手先(海外の生地やプリント業社)がいったいどんな事をしているかがわからず、今どきそんな方法を使って染色しているのか、と驚くほど未熟だったり粗雑だったりすることが多々あります。
だから、いつでもテストから始めなくてはなりません。

染料分子に直接付与する方法、余剰染料を除去する方法、表面に被膜を作る方法、といった理論的にはこの3つに集約されますが、素材によっては混紡素材もあるので上記3つを組み合わせて数工程を経てぎりぎり合格級に滑り込む時もあります。

でもこうしたテストの結果、検査機関から出てきた合格の検査結果を見た時と、お客様が喜んだり、感謝してくれた時には至福の喜びを感じます。

また、喜んでいる一方でこうした喜びがぬか喜びと化してしまわぬよう、使っている機械たちは定期点検をして機械による誤反応や弊害が出ないように万全を期しています。

品質管理や品質改善はとてもとても大変な仕事です。

現状に満足せず、知識の蓄積と経験と修練が必要です。

ですが、その積み重ねと実績は一生もののスキルと言えます。

それは、その人だけの財産ともいえます。
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お金は使えばなくなります。

でも、スキルは、誰にも奪い取ることはできないのです。


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