塩素処理水に対する染色堅牢度をあげていますが・・・
2017
06
FROM:飯田雅章
南篠崎本社より
塩素処理水に対する検査で不合格になった生地の改善をしています。
それだけでは何の事だかわからないと思うので、私たちの良くお世話になっているボーケンさんの記事の中から抜粋させていただきます。
家庭洗濯の際に使う水道水に含まれる塩素、又は水泳プールの消毒に用いられる塩素によって、生地の色が変わる恐れがないかどうかを調べるために行う試験です。綿の染色に用いられる反応染料や直接染料は塩素によって変色しやすい物もあるので、注意が必要です。
【試験結果例】

抜粋:ボーケンホームページより
ここからは、私の記事です。
塩素によって奪われる色があるからこう言うことになるわけですが、それでは何色が退色したのでしょうか?
答えは、青
私たちが洗いに関する仕事をやっていてよーく起こるのが青の退色です。
ほとんどの色は作られる時に色の三原色の調合具合で決まります。
そして濃色系ならほぼ間違いなく青色が混ざっています。
逆に退色してしまった時には、青色を変色部分に吹き付けてあげると元通りになることもあります。
というか、それをねらって青系統の色を作ることがほとんどと言ってもいいぐらいです。
色抜けを起こした時のために、色かけ50色セット、というキットを持っていますが、この中には青のビンだけが多く入っているぐらいです。
抜けるときには他の色も同時に抜けている時もあるので、少し赤を足して紫にして筆で薄く何度も重ね塗りをする事もあります。
また、染料でできているものもあれば顔料でできているものもあります。
画像の右にあるように顔料の青が必要になときもあります。
京都の老舗で売っているものです。
色補修についてはまだまだ修行中ですが、復元する技を持っていれば染み抜きにもアグレッシブにチャレンジできるというものですよね!
だって、失敗してシミの土台の色が壊れても自分で直せる自信を持っているという事ですからね。
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